ー廃部・移籍ー
2000年
11月28日(スポニチアネックス) 『女子バレーの名門・日立廃部 』 |
「寝耳に水。何の連絡も受けていない。廃部というのは日立として完全に撤退するのか、 どこかの工場では残すのか…(完全撤退なら)大会社のトップが決めたことなのでもうどうしようもないのかな。 /砂田専務理事 廃部は24日に本社の経営者会議で決定。 招待試合のため、新潟に遠征していた選手たちには26日に通達された。Vリーグ開幕(12月8日)を2週間後に控え、 優勝を合言葉に順調な仕上がりをみせていた中での一方的な通告だった。 会社側は年数億円かかる部の運営に疑問を感じ、本社が数千億円の赤字を出した98年は 「優勝か準優勝が存続の条件」(米田監督)にまで至った。同シーズンを2位で乗り切ったが、 今年は日本バレーが五輪切符を逃したことなどが決断のきっかけになった。 ▼熊谷一雄日立製作所専務取締役 「企業スポーツの果たす役割は十分認識し、今後も支援する気持ちは変わりませんが、 企業体質の強化を図りつつある経営環境下、各方面の強い支持が得られなくなるなど 「日立ベルフィーユ」の役割は終わったものと考えました。」 ▼河西晋二郎日立バレー部長 「経営計画の中で以前からくすぶっていた問題だった。廃部は何とか避けたかったが、こうした事態になってしまった。 今後は移籍という形を目指して努力していきたいが、具体的な話は出ていない。」 |
11月28日(Asahi NewsPaper) 『企業スポーツ正念場 名門バレー部、不況に揺れる −新日鉄法人化、社員の反発に危機感−』 |
奥村治彦・堺製鉄所長 「スポーツへの貢献を発展的に継続したい。 従来の企業スポーツから、欧州型のクラブスポーツへ転換する前向きな試み」 法人化されるバレーボールVリーグ男子の新日鉄ブレイザーズ27日、新会社の名称を 「株式会社ブレイザーズスポーツクラブ(SC)」と発表した。12月5日に設立され、チームの運営やスポーツ教室などの 事業を展開する。12月に開幕するVリーグには「堺ブレイザーズ」として出場する。 相次ぐ企業チームの休廃部や、株主や従業員が本業でないスポーツの支援に対して反発していることに 危機感を持ち、新日鉄では約2年前から対策を検討していた。 経営とスポーツを支える責任を両立させるため、この改革案が浮上した。 ブレイザーズSCの主な事業となるバレーチームの運営では、試合の興行や広告で収入を得ることを認めない Vリーグの規定が障害となるが、近く一部認められる見通し。スポーツ教室は堺製鉄所にかつてあった硬式野球部の 人材をいかすなど、複数の競技で展開する計画がある。グッズなど関連商品の製造、販売も予定している。 堺市からスポーツ振興事業の委託を受ける交渉も進んでいる。資本金1000万円のほか、年間の運営費2億円も 広告費として新日鉄が拠出。将来は別の出資企業も募る。 独自の収入が増えれば段階的に新日鉄への依存を減らし、独立経営を目指す。 |
12月6日(スポニチアネックス) 『日立 全体移籍に協会全面支援』 |
来年3月限りで廃部が決まっている女子バレーボール日立の米田一典監督が5日、日本バレーボール協会を訪れ、 砂田孝士副会長に現状報告を行った。米田監督はチームごとの移籍に向けて協力を要請。 これに対して砂田氏は全面的な支援を約束した。 会談後、砂田氏は「Vリーグで優勝すると、アジアクラブ杯に出場する権利がある」と廃部を5月まで延長するよう 求めたことを明かし、さらに「伝統のあるチームだから何とかしたい」と存続に向け、 中小企業を含めたすべてのスポンサーを受け入れ対象にすべきとの考えを示した |
8月14日(毎日新聞) 『休部のヨーカドー チームごと武富士に移籍 』/砂田専務理事 |
「まだまだ日本のバレーも捨てたものではないと証明した」 昨季限りで休部した女子バレーボールの「イトーヨーカドー・プリオール」が消費者金融大手の武富士 (本社・東京都新宿区)にチームごと移籍することになり、14日、武富士側が発表した。 武富士は選手16人とスタッフ6人を社員として雇用し、練習拠点と合宿所もイトーヨーカドーから引き継ぐ。 新チームの名称は「武富士バンブー」に決まった。 先月末、チームを保有していた「イトーヨーカ堂」(本社・東京都港区)側から全体移籍の打診が武富士にあり、 「企業イメージや社員モラルの向上のため」に移籍に合意したという。 年間の運営費はヨーカドー時代と同じ3〜4億円。今後、選手の補強なども行うという。 日本バレーボール協会は新チームの登録を14日付で登録を認めた。早ければ10月にVリーグの男女全チームが 参加して行われるトーナメント・Vカップから出場する。と話した。 |
11月15日(スポーツ報知) 『佐々木みき移籍問題』/砂田専務理事 |
「協会としては静観していく」 (※佐々木は今年6月、2年契約が切れた東洋紡と更新せず、ダイエー時代の恩師・セリンジャー監督がいる 東北パイオニアと契約。Vリーグ規定で、引き抜き防止策とし、6か月間、新チームには登録出来ず、 さらに前所属チームの同意が得られなければ、1年間の出場資格停止が決まっている。 東洋紡側の合意が得られず、話がこじれていた。) 「数年前に作った規約の見直しと、新たなリーグ規定を考えたい」(※同様の事態を引き起こさないよう) |
5月6日 (報知・読売・サンケイスポーツ)『東洋紡廃部?』/砂田専務理事 |
「大企業が決めたことに対して、我々に打つ手はない」 (※東洋紡バレー部・林健治部長 「社内手続きが終わっていない。まだ申し上げる段階ではないが否定はしない」廃部案進行中、事実上容認) (※最終的に決まったのは4月中旬。Vリーグでの成績は関係ない。この大会で優勝しても方針が変わる 可能性はなかった。従業員が減って社内での支持基盤が少なくなっていた。 選手については全体移籍の話があれば、もちろん歓迎する。 ) 「それで廃部なら仕方がない」(※佐々木みき引き抜きに際し、東洋紡側が協会に同意書提出拒否) 「大企業を守るだけの力は協会にはありません。」(※企業側からはリーグの努力不足を指摘する声) |
5月16日(報知・読売新聞)『富士廃部』/砂田専務理事 |
「(JVA・富士トップクラスの決定だから)動きようがなかった」 「もう済んだこと。富士の廃部は織り込み済み。」 (※福永人事労務管掌執行委員「日々の経営見直しの中での判断」今後は選手との個人面談で意思確認を行い、 移籍希望者に対して受け入れ先をあっ旋。全日本メンバーに入っている青山繁ら3選手と米山一朋コーチ についても「アテネ五輪に出場できるよう、継続して協力していく」 同社は約2億円と言われるチームの年間運営費の数倍を投じてサッカーW杯のオフィシャルサプライヤーにも なっている。福永委員は「W杯のスポンサードはイメージアップによる販売促進が目的。社員の一体感と社内の活力 を目的としたバレー部とは存在の意味合いが違う」と話すが、サッカーの陰で切り捨てられた格好。) |